スーフィー音楽のジャンルのひとつ、カッワーリーの人気の歌を紹介します。カッワーリーは20世紀の間に、世界的にも有名になったジャンルで、現在は主にパキスタンの歌手たちが活躍しているようです。カッワーリーの主なテーマは聖者や神への愛や、献身、切望で、スピリチュアルな詩を歌っています。気があるようです。
Chaap Tilak Sab Chheeni チャプ・ティラク・サプ・チーニ(わたしのすべてを奪われて)というこの歌は、インド出身のアミール・ホスロー(1253-1325)によって作られた詩と歌です。はるか昔につくられていますが、歌い継がれて、現在のインドやパキスタンのテレビなどでもよく歌われているようです。ウルドゥー語で歌われています。
詩の内容は、ホスローの自身の師であるニザームッディーン・アウリヤーを賞賛するものとなっています。
アミール・ホスローは「カッワーリーの父」とも呼ばれる人で、中東・インドで広く親しまれているガザルという詩の形式をインドに持ち込んだことでも知られています。ペルシャ語で主に作詩し、ヒンディー語やウルドゥー語も用いました。
Chaap Tilak Sab Chheeni
(チャプ・ティラク・サプ・チーニ)
わたしのすべてをうばわれて
[アヴィダ・パルヴィーン]
身体をささげる
財産、心をささげる
献身、献身、誰のために
献身、献身、献身…
献身、献身、誰のために
真の献身はなされていない
献身の真の意味を知ることになる
師に身をささげる時には
師、師よ
ああ、わが師
[ラハット]
フスローは、恋焦がれる夜に
フスローは、恋焦がれる夜に
愛する人と目が覚めいていて
フスローは、愛をささげる
フスローは、愛をささげる
愛する人と戯れて
やり遂れば、恋人は我がもの、
やり損ねても、愛する人と一緒
[コーラス]
わたしのすべては、奪われた
一目で、美しいあなたの瞳に
美しい目に
[ラハット]
その美しい瞳に
その美しい瞳に
[アヴィダ・パルヴィーン]
話しかけてくれるだろうか
話しかけてくれるだろうか
どうだろうか…
どうだろうか…
話しかけてくれるだろうか、
聴いてくれるだろうか
そばを離れはしない、愛する人よ
その美しい瞳に
[ラハット]
美しい瞳に
[コーラス]
わたしのすべては、奪われた
その美しい瞳に
美しい瞳に
[アヴィダ・パルヴィーン]
美しい瞳に
わたしのすべては、奪われた
その美しい瞳に
わたしを酔わせてしまった
その美しい瞳で
わたしのすべては、奪われた
[ラハット]
その美しい瞳に
[コーラス]
わたしのすべては、奪われた
その美しい瞳に
美しい瞳に
[アヴィダ・パルヴィーン]
預言者の祭りの夜が明ける
夜が明ける
夜が明ける
預言者の祭りの夜が明ける
師の色は、手の中に
誰の色も彼の色に染める
幸運は訪れ
[コーラス]
わたしのすべては奪われた
その美しい瞳に
[ラハット&アヴィダ・パルヴィーン]
フスローはニジャームの愛に命を払う
フスローは、ニジャームの愛に
ニジャームの愛に、ニジャーム…
フスローはニジャームの愛に命を払う
わたしを輝く花嫁にしてしまった
その美しい瞳で
[コーラス]
わたしのすべては、奪われた
その美しい瞳に
[ラハット&アヴィダ・パルヴィーン]
瞳に
瞳に
美しい目に
美しい目に
facebookで紹介している方や、LyricsRaagさんにある英語翻訳などを参考にしつつ、歌っている感じを考慮して、和訳しました。ニザッムディーン・アウリヤーやアミール・ホスロー、Chaap TilakにもWiki記事があったので、参考にしました。もとの言語がウルドゥー語ということもあり、重訳も苦労しました。各サイトの英語翻訳があってるか、ちょっとあやしいです。詩の感じだけでも、伝わればと思います。